刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
「それは良かった!一時はどうなることかと焦ったぜ。今回の件で分かったとは思うが、本体ではなく、体からの直接の手入れはお勧めできねえな。大将の身体にかかる負担が大きいし、リスクも高い。これからは気を付けてくれよ」
薬研くんは原因を分かっているみたいだった。
私の看病も、近侍の長谷部ではなく大倶利伽羅さんがしてくれてた…長谷部は特に余程の理由がなければ、近侍の俺が看病するのが当然だって引きさがらないだろうし…
もしかしたら私達の仲は本丸中に知れ渡っているのかもしれない。
恥ずかしい…
それに…
これだから、と気を悪くしている刀剣はいるのだろうか。
「大将、熱測ってみてくれ」
「あ、うん」
測り終わり、数値を見ると『38.1』だった。
「大分下がったがあと一息だな!栄養のあるドリンクも作ってきたから飲んでくれ」
「え゛…」
「安心してくれ、色は微妙に見えるが味は苺味だ」
「わ、わかった…ありがとう、飲ませてもらうね」
と言いながらも恐る恐る口に含むと、本当に苺味だった。薬研くんって何でも作れるんだな、と感心していると、廊下からバタバタと足音が聞こえ、鶴丸と貞ちゃんが部屋に入ってきた。途端に部屋が騒がしくなる。