刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
「そういう理由だったのか、すまねぇな!というか旦那…顔赤いぜ!ラッキースケベってやつか。俺っちもあやかりたいもんだ。まったく羨ましい限りだぜ」
薬研くんは短刀とは思えない発言と笑顔を浮かべすぐ部屋の外に出ていった。
「おい、早く直せ」
「ご、ごめっ」
大倶利伽羅さんはまた直ぐに目を瞑ってくれたので、すかさず浴衣を直した。耳まで赤く染め上げた大倶利伽羅さんを見て、自責の念に駆られた。
「もう大丈夫…です」
「……膳を下げてくる」
「な、何から何まで…すみません…」
「…大したことじゃない、あんたはまだ休んでろ。余計な事はするな」
「はい…ごめんなさい…」
大倶利伽羅さんは膳を持ち部屋を出ていった。なんで私ってこうなんだろ…情けないなぁ。
「大将もういいか」とすぐに薬研くんの声。これ以上痴態をさらすわけにはいかないので、「ちょっとだけ待って」と言い、慌ててブラジャーを付け帯を固く結び直した。
「もういいか?入るぞ?」
「あ、うん、大丈夫。どうぞ」
「さっきは災難だったようだが、元気そうでなによりだ!その様子だとご飯も食べれたか?」
「うんっ心配かけてごめんね、もう大分平気だよ」