刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
下着を着けていない私は、食事の前にトイレしたい事もありなんとかショーツだけでも履こうと、大倶利伽羅さんの目を盗んで箪笥からショーツをこそっと出し、握りしめた。
そして「先に食べてて下さい。私はお手洗いに…」と言って離れようとした。
「俺も行く。あんたふらついてるぞ」
「え゛…」
大倶利伽羅さんが、私の体を支えようと近付く。わあぁ、そうだった。彼は意外と過保護なんだった!
「だ、大丈夫ですからっ」
「大丈夫じゃない、行くぞ」
ひいぃぃ。こうなってしまっては為す術もなく、大倶利伽羅さんに支えられながらお手洗いに行った。無事にショーツを装着しまた大倶利伽羅さんに支えられながら部屋に戻る。
これだけの事で物凄く疲れた。でも何とかばれずに済んだ。我ながら間抜けすぎる。
その後、大倶利伽羅さんの隣に腰掛けた。
目の前には光忠特製のおかゆ…美味しそう。大倶利伽羅さんのご飯は、卵焼きと鮭とお浸し等の完全な和食だ。
二人で『いただきます』と手を合わせ、蓮華を持った時、カラン…っと蓮華をお盆に落としてしまった。
まだ熱があるせいか手にうまく力が入らなかった。「ごめんなさいっ」と言って慌てて拾うと、さっと蓮華を大倶利伽羅さんに奪われた。