刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
彼女の服は彼女自身が洗濯していたし、片付けも彼女が行っていたので、刀剣達は疎か、初期刀の山姥切でさえもその場所を知らないだろう…
そんな大倶利伽羅の様子に燭台切が全てを悟ったかのように、眉尻を下げながら口を開く。
「主ちゃんの着替えなら、きっとそこの箪笥の引き出しのどこかにあると思うよ…」
「…」
「じゃあ…、伽羅ちゃん頼んだよ。他に困ったことがあったらいつでも呼んでね」
「…あぁ」
燭台切は主の頬に手を添え「早く元気になるんだよ」と言い、頭を撫でてから部屋を後にした。
それから大倶利伽羅は、彼女の着替えを探すため燭台切に言われたとおりに箪笥の引き出しを開けた。どの段に入っているのか検討もつかないため、仕方なく上から順番に開いていく。
端から見たら、女の服を漁る変態にしか見えないだろう…。
そう思い自然と眉間のしわが深くなったのは致し方ない事だ。
小さい引き出しを開いた時、大倶利伽羅は目を見開いた。彼女の上下の下着が入っていたからだ。
慌てて引き出しを閉め、はあ、と嘆息する。
三段目を開けた時、やっと彼女のぱじゃまという寝間着と、その横に浴衣の両方が入っているのが視界に入った。