刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
こんのすけは直ぐ様審神者の手に触れ、悲鳴をあげ毛を逆立てた。審神者の手が燃えるように熱かったからだ。
そして取り乱した様子で薬研に詰め寄った。
「一体何があったのですか!」
「大将が、刀本体からではなく直接霊力を注いで手入れして、その時に瘴気も取り込んじまったみたいなんだ。どうすればいいのか教えてくれ」
「なんと!直接手入れなさった、と…その相手は恋仲である大倶利伽羅様でございますか?」
「ああ、その通りだ。…こんのすけは二人の関係も知っていたんだな、そうとなれば話しは早い!」
「この様子からすれば…恐らく取り込んだ瘴気が多かったんでしょうね。昨日の時点でなんとか審神者様の体内で浄化されたようですが、その反動で高熱が出たのでしょう。念のため穢れも断ち切った方が良いかもしれません。少し熱は続くかもしれませんがご安心下さい。大丈夫です、直ぐ良くなりますよ」
こんのすけは、他本丸で以前にも同じような症例が幾つかあった事を薬研に話し、石切丸に穢れを断ち切ってもらう事と、それからの対処法を薬研に伝えた。
その話を隣で静かに聞いていた大倶利伽羅は、直ぐに部屋を飛び出し石切丸の元へ急いだ。
数分後石切丸が彼女の部屋に入り、祈祷を即座に開始する。