刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第27章 反動
大倶利伽羅は主の部屋に着いた後、一期一振の上着を脱がせ、彼女の髪を纏めている己が贈った髪留めを外し、彼女をベッドにそっと寝かせた。
「お、くり、か…ら」
「あぁ、ここにいる」
「ごめん、なさ…」
うわ言のように呟く彼女の頬に手を添えると、燃えるように熱い…
彼女の体調が崩れたのは間違いなく昨日の手入れのせいだ。
大倶利伽羅は胸を痛めた。
大倶利伽羅が回復するために急速に彼女の霊力を奪い、同時に大倶利伽羅の体内にあった瘴気を彼女が取り込んだに違いない、と確信していた。
「しかし大将と旦那がなぁ!この色男!」
「無駄口はそこまでだ、薬研、話すことがある…」
大倶利伽羅は昨日の事を全て薬研に話した。彼女を襲ってしまった事も包み隠さず。
「旦那…そんなことがあったのか…話してくれてありがとよ。そうか…瘴気が…そうとなれば状況が変わってくるな、こんのすけいるか!」
薬研の呼びかけにこんのすけが直ぐさま現れた。
「薬研様、どうなされましたか!さ、審神者様!!これは一体っ!」
「すまない、ちょっと聞きたいことがあってな」