刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第7章 体調不良
………どどどどうしようぅぅ!臭うって言われた!
私はこれまでずっと、体臭を撒き散らして本丸中を歩き回っていたのか!?
いくらなんでも恥ずかしすぎる…
死にたい…
羞恥で大倶利伽羅さんの顔を見られなくなり俯いていると、少し苛立ちを含んだような声がした。
「あんた、ここ最近ずっと血の匂いがする」
「え…た、体臭じゃなくて…血!?」
「体臭?…何を言っているんだあんたは」
「い、いや…何でもないです…忘れて下さい」
「…どこか怪我してるんじゃないのか?」
あぁ、そっちか~!体臭じゃなかったんだ!と安堵したのも束の間。大倶利伽羅さんの顔つきが変わった。ちょっと怖い…
「おい、質問に答えろ」
「いえいえ、大丈夫ですよ」
笑って誤魔化そうとする私に、嘘を吐くなと彼は言った。見破られていることに心臓がドキリと跳ねる。
「あんた、俺達には軽傷でも手入れしろとうるさいくせに」
「それはそうですけど…えっと…私のこれは…生理です…よ?」
生理と言えば誤魔化せると思った。
光忠や薬研くんなら生理の事を知っていそうだけど、大倶利伽羅さんは女の体の事なんて全然分からなそうだし、それ以上追及出来ないと思った。
「違うな…」
「え゙?」
「薬研に確認済みだ。あんた、月の物はこの間終わったばかりなんだろう?」
えええええ!うそでしょ!?
生理を知っているどころか、私の生理日まで確認済みとは!なんて優秀な近侍っ!じゃないっ!恥ずかしすぎる。