刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第7章 体調不良
そして次の日。朝から月一で行われる明日の審神者会議に出席するための書類の最終確認を行っていたら、何やら視線を感じた。
大倶利伽羅さんを見ると、こちらをじぃっと見ている。
珍しい事もあるもんだと思っていると、大倶利伽羅さんは立ち上がり、ゆっくりとこちらにその綺麗な顔を近付けてきた。
え?近いんですけど!!
何?どうしたの?何があった?
彼の行動に驚いていると、彼はスンスンと鼻を鳴らした。
…え?匂いを…嗅がれて、いる?…な、なんで?
大倶利伽羅さんのおかしな行動に思わず体が強張る。
「あ、あの…何、か…?」
声を絞り出し、恐る恐る聞くと大倶利伽羅さんは眉を寄せてこちらを見た。
こ、怖い。何を考えているのか全く読み取れない…
「やはり、匂うな…」
「え!?におっ?」
彼の言葉にサーッと血の気が引いた。
ま、まさか、私汗臭いとか!?
それとも体臭が凄いとか!?
臭いから一緒の部屋にいるのが遂に耐えられなくなったとか!?
くっせぇな!やっぱりあんたか!ってそんな感じ?
思わず自分の脇の臭いを嗅いでみるが、分からないっ!自分の臭いは自分では気付かないとはよく言ったものだ。