刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第26章 瘴気
今日は午後から大倶利伽羅さんを隊長とする第一部隊の出陣がある。今回の特別任務の最後の出陣なので、時間が近付くにつれて自然とそわそわしてしまっていた。
「主、見送りの時間です」
「はい……」
ゲートに向かうと既に第一部隊が待機していた。
皆に言葉を掛けつつ御守りを渡し、長谷部が激励し大倶利伽羅さんが「行ってくる…」と言い転送ボタンを押した。
その瞬間、まばゆい光が放たれ第一部隊の皆がフッと消える。
そして皆の姿が消えた時は、いつもどんな戦場であったとしても、無事に戻ってきてくれるか不安に駆られるのだ。
そんな私の不安を知ってか長谷部が優しく声を掛けてくれる。
「大丈夫ですよ、主。心配せずとも御守りもありますし、連中は無事帰ってきます」
「うん…」
──それから、数時間後第一部隊が戻った。
隊長である大倶利伽羅さんと五虎ちゃんが中傷を負って。
「あるじさま、申し訳ありませんっ、ヒックヒック…」
「…っ、五虎ちゃん謝らなくていいんだよ、無事帰ってきてくれてありがとう」