刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第25章 真夜中の出来事
光忠は持ってきていた水を無理矢理鶴丸に飲ませている。
飲ませているけど、うまく飲めていないのか顎を伝ってダラダラと流れている…。
今思えば鶴丸の頬は紅潮していていかにも酔っぱらいだ。それにとてもお酒臭い。
それに…本当に泥酔していたようで気持ちよさそうにもう寝ている。私は酔っぱらいの戯言に見事に振り回されてしまっていたようだ。
アダルトビデオの件で動揺して、更にはあんな事まで言われて頭が混乱しちゃったにせよ、何で今の今まで気付かなかったんだろう…
「伽羅ちゃん、主ちゃんも本当にごめんね」
「う…うん」
「いい迷惑だ」
「何言われたのかは詳しくは知らないけど、本人も分かってないと思うし、鶴さんに言われたことは気にしないで。伽羅ちゃん、主ちゃんを頼んだよ」
光忠は、鶴丸を担ぎ上げ部屋に戻っていった。
そして大倶利伽羅さんは私の横に腰を下ろした。
正直あの会話のあとなので、とても気まずい。
「……国永が悪かった」
「え?…そんなっ、大倶利伽羅さんが謝ることじゃないです!…というか大倶利伽羅さんはなんでここに?」