刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
うなじにちゅうされた…
慣れてもらう…そんな事を言われてから大倶利伽羅さんからのスキンシップが多い気がするのは、決して気のせいじゃない…
そして、後ろから顔を覗き込まれた。
「…あんたによく似合うな」
「…っ」
彼は私をキュン死にさせる気だろうか…
口数の少ない彼がたまに発する言葉は、どうしてこうも破壊力がとんでもないのか…
嬉しいのやら恥ずかしいのやらで訳がわからなくなっていると、大倶利伽羅さんはそっと後ろから私を抱き締めて、私の頭に顎を乗っけた。
「あ、あの、大倶利伽羅さん…一人で買ってきてくれたんですか?」
「…それがどうかしたか」
彼が喋ると顎も動くので、自然と私の頭にも振動が伝わる…
伝わるその振動と、彼が一人でお店に行って買いに行ってくれている姿を想像しちゃって、つい笑ってしまったら、手刀をお見舞いされた…。
「痛い~っ、あ、大倶利伽羅さんっ…」
「…?」
ドキドキしながら後ろを振り返り、改めて「おかえりなさい…」と言うと、大倶利伽羅さんにじぃっと見つめられる。
愛おしいと言っているかのような眼差しで見つめられ、途端に顔に熱が集まり、いつものごとく恥ずかしくて目を伏せてしまった。
すると、顎を掴まえられちゅ、と口付けされて「…ただいま」と返された。