刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
「もう見た目から美味しそう!光忠監修ってだけで間違いない…」
そのお味はと言うと、ほっぺたが落っこちそうになるほど美味しかった…。これはそこら辺のお店よりずっと美味しい、凄い…
味わいながらもペロリと食べて、大倶利伽羅さん率いる第一部隊の帰還を出迎えた。皆の傷一つない姿を見て、今日一日の任務が無事完了したことに心底安堵した。
貞ちゃんと資材数を確認して執務室に戻ると、丁度少し前に帰還した大倶利伽羅さんが執務室に入ってきた。
貞ちゃんは「伽羅、出陣報告か~?俺はちょーっち席を外すぜ」とまたしても気を利かせてくれて、笑顔で去って行ってしまった。
「大倶利伽羅さん、出陣の報告ですか?」
「あぁ…」
大倶利伽羅さんから報告書を受け取り、連絡事項を聞いてメモしていたら、スッと目の前に箱が置かれた。綺麗に包装がしてある小さめの箱。
「…?」
「…やる」
「え?」
「…」
もしやこれは…ホワイトデーの…。開けていいか確認して、破れないように慎重に包装を開いて箱を開けると、そこには髪留めが入っていた。
「これ…って」
「…」
「これ…、選んでくれたんですか?」
「……そうだ」