刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
そして、私が食べ終わったのを見計らって一息ついた後、大倶利伽羅さんに「もう出るか?」と聞かれ同意して立ち上がった。
「大倶利伽羅さん半分食べてくれてありがとうございました」
「…別に、それにうまかったからな」
ポツリと言った後、大倶利伽羅さんはスタスタとレジの方に歩いていき、私がモタモタしている間にさっさと会計を済ませてきた。
「え!?あ、私払うつもりだったのに!」
「良い、俺が払う」
「でも」
「金はある、どうせ使い道もないからな。気にするな」
「あ、ありがとうございますっ!ご馳走様でしたっ」
「…あぁ」
私が素直に頷いた事に、大倶利伽羅さんは満足げに口角を微かに持ち上げた。
そして次は万屋だな?と言い、万屋の方に向かって歩きだす。
大倶利伽羅さんにご馳走してもらっちゃった!!しかも、なんてスマートな会計の仕方…この伊達男め。
万屋に向かっていくうちに段々と人が多くなってきて、はぐれないように彼の学ランの裾を無意識に掴んでいた。
「ぶっ!…い゙だっ!」
大倶利伽羅さんが急に止まるので見事に彼の背中に顔面をぶつけてしまうと、振り返った彼は呆れたように私を見た。
「…相変わらずどんくさいな」
「お、大倶利伽羅さんが急に止まるからっ」