刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
大倶利伽羅さんがあんな可愛らしいお店も一緒に入ってくれる!
今更だけど、ちゃんと恋仲なんだなぁという実感が沸いた。
店内に入るとすぐに店員さんに案内され、窓際の席に着座した。ギリギリ待ち時間なしで席につくことが出来たことに胸を撫で下ろす。
メニューを眺めながら、私はお店お薦めの野菜サンドイッチとメープルシロップたっぷりのふわふわパンケーキのどっちにしようか悩んでいた。
「大倶利伽羅さんは決まりましたか?」
何気なく聞くと、彼はすっとカツサンドセットを指さした。決めるの早いな~、やっぱりお肉好きなんだねと心の中で微笑みながら、自分も早く決めなきゃと再びメニューに目を向ける。
「…迷っているのか」
暫くメニューとにらめっこしていたら、大倶利伽羅さんに聞かれてしまった。
「う゛…サンドイッチとパンケーキで、迷ってます…」
「両方頼めばいいんじゃないか」
「でも、全部食べきれないと思うので…」
「残ったら食べてやる。だから好きなだけ頼め」
「え!?あ、本当に!?」
「あぁ」
大倶利伽羅さんが優しくて格好良すぎて失神しそう…
横を通りかかった店員さんに声を掛け、一通り注文した。
後は注文したものが来るまで待つだけだ。