刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第24章 万屋デート
少しムッとしている大倶利伽羅さんは「買い物行くんだろ」と強引に手を引っぱりズンズン歩いていく。彼なりの照れ隠しなのかな…
考えたら大倶利伽羅さんと万屋に行くのも初めての事だ。近侍の時でさえ「俺はついていかないからな」と断られて、他の刀剣と行っていたから…
お昼は何を食べよう。
胸を踊らせて彼の隣を歩いた。
万屋がある繁華街に出ると、最近オープンしたばかりのサンドイッチ&パンケーキのお店が目に入った。
窓から見える店内は、オープンしたばかりなだけあってかなり混雑している。それでもテーブルの空きはまだあるように見えた。
「大倶利伽羅さん、あのお店はどうですか?」
「……どれだ?」
あれ、とそのお店を指さすと、大倶利伽羅さんは苦虫を噛み潰したような顔をした。
やっぱり…可愛らしいお店だし人も多いし嫌なんだよね。
「や、やっぱりいいです!違うお店にしましょう!」
あのお店は今度短刀ちゃん達と来ればいいや、そう思って通りすぎようとしたら大倶利伽羅さんに引き留められた。
「いい、付き合う…」
「え、だって…大倶利伽羅さん無理しなくていいですっ」
「あんたはあの店がいいんだろう…行くぞ」