刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
突然どうしたんだろう…私から抱きついた事に抵抗があったんだろうか、でも顔赤くしてるし照れてるだけなのかな?と色々考えていたら
「少しは自覚しろ…」
「え…?」
何の事かわからなくて頭にはてなマークを浮かべている私に、大倶利伽羅さんは困ったように口を開いた。
「その服…だ…」
「服…?……あ、」
そう言われてやっと気付いてしまった。
普段の服より薄い生地のこの服(服といえるのかも謎)で、大倶利伽羅さんに強く抱きついたときにより鮮明に感じた、彼の筋肉質な逞しい身体…
それに、上着を脱いでいる大倶利伽羅さんも薄いTシャツだ。お互いの体温と身体の感触がはっきりわかる。
私がそう感じたということは、ぎゅうっと抱きつかれていた彼もまた同じではないのか。
私ったらなんて大胆な事をしてしまったんだろう…今更気付いても遅い!!恥ずかしい!!
「ご、ごめんなさいぃぃ!」
「はあ……それよりあんた、冷えてる。これ以上は風邪を引く…戻るぞ」
「…」
もうちょっと一緒にいたいけど、最早恥ずかしさと緊張でどうにかなりそう。それにこの格好をなんとかしないと…