刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
「大倶利伽羅さん…お着替えしてもいいですか?」
「着替えはあんたの部屋じゃないのか?」
「ここに…」
畳んである着替えを指差した。
すみに置いてある私の着替えを見て大倶利伽羅さんは、眉を寄せた。
「こんなとこで着替えてたのか?」
「色々事情がありまして…」
「……そうか」
大倶利伽羅さんは何か言いたげだったけど、それ以上何も聞いてこなかったので、私も詳しくは言わなかった。
「廊下で待ってる」
急いで着替えて廊下に出ると、大倶利伽羅さんは壁に寄りかかり待っていてくれた。
貸してくれていた内番服の上着を返し、そのまま執務室に向かって歩いた。
「おやすみなさい」
「暖かくして寝ろ」
「…はい」
ベッドに入った後も、なかなか体の熱が収まらず眠れなかった…。