刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
鶴丸と一緒になってろくでもない事をして、歌仙に怒られてました、なんて情けなくて言いづらい。といっても結局私は何も出来ず役立たずだった訳だけど…
それにこの格好を見られるなんてっ!恥ずかしさのあまり言いあぐねていると
彼はスッと隣の障子を開けて、私ごと部屋にするりと入った。さっき鶴丸と待ち合わせた空き部屋だ。
大倶利伽羅さんは足を気遣いながら私を座らせて、目の前で跪く姿勢になった。
私はさっきまでお説教をくらっていた罪人なので、無意識に正座をしてしまい、座った途端に当然のように足が悲鳴をあげ悶える事となった。
その間抜けな様子に大倶利伽羅さんは、さっと私の体を支えながら更に心配げに声をかける。
「…何かあったのか?」
「え…と、」
「悪い、身体が冷えてしまうな」
大倶利伽羅さんはさっと自身の上着を脱いで私に羽織らせた。
うぅ…大倶利伽羅さんが優しい。こんなふざけた格好の私を笑いもせず心配してくれて…
こんな馬鹿な女でごめんなさい。
「あの、…わ、悪い事しました」
「…は?」
「鶴丸と一緒に長谷部にイタズラしてたら、歌仙にばれてしまって…そ、それで、お説教をされてしまって足が痺れただけなんです!ごめんなさいっ」
「………」
「お、怒った?呆れました、よね?」