刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
三日月さんは私を膝に乗せて優しく頭を撫でてくれている。
歌仙が怖いのはきっと私を甘やかす刀ばかりだから、あえて嫌な役割を引き受けてくれているんだ、と思う。
わかってはいるけど、あれは怖すぎる。
「ふむ、それにしても中々面白い格好をしておるな?」
「すみません…お恥ずかしいです」
「はっはっは」
「三日月、助かったぜ」
「鶴よ、何をしても構わぬが…主を巻き込むのはどうかと思うぞ」
「すまん、だが思ったより楽しかったぞ。長谷部も驚いて飛び上がっていたからなっ!」
「楽しいというよりヒヤヒヤした…でも私が手伝うって決めた事だし…それよりも三日月さんありがとう」
「よいよい」
その後三日月さんがじじいが運んでやるぞ、と私を抱っこしようとしてきたけど、何とか断り、おやすみと言って二人と別れた。
そして、しびれた足で服を着替えに、よたよた壁伝いに廊下を歩いていたら
今一番会いたくない人…、大倶利伽羅さんに会ってしまった…
大倶利伽羅さんは私を見た途端、目を見開いている…
「あんたっ、その格好…それに足どうしたんだ?」
大倶利伽羅さんはイタズラ騒ぎを知らないみたいで。
よたよた歩いてる私をみて怪我でもしたのか?と少し怪訝そうに歩み寄ってきた。
こんな姿を見られてしまって、恥ずかしい、泣きたい。もう終わりだ。きっと呆れられて振られる…
「いや、あの、これはその…怪我ではなく…」