第21章 祝杯とイタズラ

はあ～、大倶利伽羅さんが深く溜め息をついた。

やっぱり、呆れられたんだ…恋仲の相手がこんな馬鹿な格好してたらそりゃ呆れるよね？嫌いになるよね…
本当にもうダメかも知れない、なんて思ってしゅんっとしていたら


「怒っても呆れてもいない…」と聞こえてきて、顔を上げたらそのまま抱き締められた。フワリと香る大倶利伽羅さんの大好きな匂いと温もり。


「心配しただけだ」

「ご…ごめんなさい」

「国永に付き合う必要はない」

「……でもっ今回は鶴丸にお世話になったというか…だから」


何をだ？と聞かれて、鶴丸は私が大倶利伽羅さんを大好きな事もそれとなく気付いててくれて、恋仲になるきっかけを作ってくれたこと。
鶴丸が動いてくれなかったら私はきっと大倶利伽羅さんにずっと片思いしてた。
それに、幸せになれって言ってくれた…

それが嬉しかったから今回は鶴丸に付き合ってあげたかった、と言うと、大倶利伽羅さんは「あんた、さらりと恥ずかしいことを口にするんだな」と言って、顔を片手で覆っていて、その顔が赤いような…？


「え…」


自分の言ったことを思い返した途端、もの凄く恥ずかしくなって、顔が茹で蛸のようになったのを感じて思わず俯いた。

告白してるみたいになってたっ！
そして暫く羞恥で顔をあげられなくなってしまった。