刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
鶴丸が黙っているので、見てみたら…
もぅ嫌。どこに隠し持っていたのか、ヘリウムガスの缶を取り出して懸命に吸っている。
「ちょ、鶴丸!」
「おい、何やってるんだい?」
鶴丸は口から缶をはずし、したり顔で言い放つ。
「すまん、すまん!」
つい笑ってしまったら、鬼の顔の歌仙に睨まれて一気に血の気が引いた。これじゃ歌仙と私、どっちが主なんだかわかったもんじゃない!!
「仕置きが必要だな!!」
鶴丸のバカァ~~~
心の中で叫んだ。
案の定鶴丸のせいでお説教が長引き、足が本格的に悲鳴をあげ始めた頃。
「歌仙よ、ここはじじいに免じて許してやってはくれぬか」
三日月さんが来てくれた。思いもよらぬ救世主に涙が出そうになる。
「二人とも十分反省しておるだろう。それにもう夜も更けた、主が可愛そうだとは思わぬか?」
「…仕方があるまい。貴殿に免じて今回はここまでにしておこう。二人とも、二度と馬鹿な事はするんじゃないよ」
歌仙がやっと広間を去ってくれた。
「み、三日月さあーーん」
「おお、よしよし、近う寄れ」