刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
「とにかく、広間に来なさい」
「ひぃ~」
つい声を出してしまったら、ばっと歌仙が振り返ってこちらを見据える。
「…」
こ、怖い。。
鶴丸を見ると、笑っている。
笑ってる場合じゃないのに~!
というか、せめてお着替えさせてもらえませんかね?この格好で広間にって、恥ずかしすぎる。大倶利伽羅さんに見られようものなら…
お着替えさせてと歌仙に言おうとしたら、長谷部が歌仙に「主は鶴丸にそそのかされただけだ!」と私を庇おうとした。嘘を付くわけにもいかなくて、「私が進んで鶴丸に加担しました!」と言ってしまった。勿論変な声で。
その時の歌仙の顔といったら…
お陰で着替えさせてとは、とてもじゃないけど言えない雰囲気になった。
「全く君まで、鶴丸と一緒になってどういうつもりなのかな?」
「…」
「なんとか言ったらどーなんだね?」
広間に正座させられている間抜けな格好の被告人である私と鶴丸。
そして目の前に歌仙が仁王立ちしている…
「君は主なんだから止める側だろう?」
「ゴホ、ゴホンッ!!…す、すみません…」
いつまでも黙ってる訳にいかないので、咳払いをしてガスを抜き、声を出してみた。あ、大丈夫だ。良かった、声は元通りに戻ったみたいだ。
「鶴丸、聞いているのか?」
「…」