刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
鶴丸はしっかり長谷部の部屋を覗いて確認したらしい。用意周到だ…そして長谷部の部屋に向かって走り出した。私も仕方なしにそれに続く。フードを被るのだけは遠慮させてもらうね…
「鶴丸、寒い…早く終わらせよ?」
「きみは本当に寒がりだな」
長谷部の部屋の前まで来て、目で合図してヘリウムガスを二人で思いっきり吸って、更にまた吸った時だった。
「あんたら何やってんだ?ぶーーー!なんだその格好!!」
吸ってる最中に急に話しかけられて、ビックリして二人とも息を止める感じになった。
見ると、御手杵が立っている。
話せないので鶴丸と顔を合わせ、どうしよう、と目で訴えた。鶴丸は御手杵に向かってシーっと人差し指を立てて合図した。
「イタズラでもすんのか?」
二人でコクコクと頷く。御手杵は察してくれたのか、小声でわかったよ、と言ってくれた。
御手杵が見守る中、鶴丸が声をあげて長谷部の部屋に突入した。その後直ぐに、長谷部の悲鳴…
「うわあぁぁ!な!なんだ貴様!!誰だっ!」
その後、少し遠慮がちに私も突入しようと思ったら…
首根っこを捕まえられた鶴丸が、長谷部に引きずられながら部屋から出てきた。さ、さすが機動オバケ…長谷部。早いっ!