刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
「帰ったぜ。土産話でも聞くかい?」
「おかえりなさい」
ゲートに着くと鶴丸率いる遠征部隊が先に到着し、その後直ぐに御手杵の部隊が到着した。
隊長である鶴丸が機嫌良さそうに近付いてきて、耳元で「今日の約束覚えてるか?」と小声で言ってきた。
「わ、わかってるからっ、それに皆いるからっ」
「覚えてるならいいんだ」
内緒話をしていたら、長谷部が不可解な面持ちでこちらを見ている。
先程の会話のおかげで更に、長谷部を見ると罪悪感で一杯になってしまい、遂には目を合わせられなくなった…
まだ悪いことをしていないのに目を泳がせていたら御手杵がこっちをじっと見ている。
「お、御手杵?どうかした?」
「な、なんでもねぇーよ!」
変なの…
って、え??御手杵の足から血が出ている。軽傷を負ってるじゃない!他にも怪我してる子がいないか他の刀剣を確認したけど、幸いにも怪我をしているのは御手杵一人だった。
「御手杵、なんでもねぇーよじゃないよ!怪我してるじゃないっ」
「こんなの怪我の内に入らねーって」
「駄目、手入れ部屋行こうね!」
「うえ~」
ここまで付き合ってくれた長谷部には、お礼を言い下がってもらって、御手杵と手入れ部屋に行った。そんなに難しい戦場じゃないのに怪我するなんてどうしたんだろう…