刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
「…じ」
「…るじ」
「お~い、起きろよ、主!」
近侍の御手杵の声で目が覚めた。
はっとして隣を見たら大倶利伽羅さんは既にいなかった。近侍が起きる時間までに部屋に戻ったようだ。
大倶利伽羅さんの神気が残ってるんじゃ、と思ったけど短時間だったから?か大丈夫なようだった。
「あ、頭痛い~」
「頭痛いって、夕べは酒でも飲んでたんか?」
「あぁ、うん、次郎ちゃんと飲んでた…寝坊しちゃってごめんなさい」
いつもアラームが鳴るはずなのに!
端末を見ると、見逃したアラームと表示されていた。アラームはちゃんと鳴っていたみたいだ…はああ。
「あんたが寝坊なんて珍しいよな、薬研から二日酔いに効く薬でももらってくるか~」
そう言って御手杵は、お薬と朝餉を持って戻ってきた。
「ほら、薬飲んで少しでも食えよ。腹は減ってるんだろ?」
「御手杵ありがと~、優しいね」
「まあな~これぐらいはな」
薬を飲んだら、苦い味が口に広がった。口直しに急いで朝餉を食べて暫くしたら頭痛は落ち着いてきた。さすが薬研くんのお薬!凄い!
「もう大丈夫!お仕事します」
「あんまり無理すんなよ」
只の二日酔いなのに優しすぎる。
御手杵と暫く雑務をこなしてから、御手杵は第2部隊の出陣で出ていった。