刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
「えー、先約があんのかよー」
「ごめんねっ、また今度誘ってくれたら嬉しい」
残念そうにしている貞ちゃんと別れて次郎ちゃんの部屋に着くと、次郎ちゃんはいろんなお酒を用意してくれていた。
「こんなに沢山飲めないよ?」
「今日はいいじゃないか、めでたいんだからさ」
「そうなんだけど、私そんなに強くないから…」
「まあまあ、これならアンタも飲みやすいお酒じゃないかい?」
そう言って次郎ちゃんは、私に桃のお酒をついでくれた。
淡いピンク色をしていてとても綺麗なお酒。
「本当だ、美味しい!炭酸も入ってるしこれなら飲みやすいね!」
「そうだろ?アタシはこっちだけどね」
次郎ちゃんは相変わらず強いお酒をグビグビ飲んでいる。凄いペース配分だ!
「ところで、アンタは大倶利伽羅みたいな朴念仁のどこがそんなにいいんだい?」
「ぼ…朴念仁って酷い。それにどこがって全部だけど、特に優しいところかなぁ」
「優しいっていったらこの本丸の刀剣、皆優しいだろ~?」
「そ、そうなんだけど…冷たく見えて実は周囲にちゃんと目を配ってるとことか、気の遣い方も絶妙だし、後は意外にも照れ屋さんのとことか…言い出したらキリがないかも…」
「あははは、相当惚れ込んでるじゃないか!惚気ちゃってさ」
「の、惚気けてたかな!?っ、ごめんなさい…恥ずかしい…」