刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第21章 祝杯とイタズラ
「きみも一緒にやらないか?」
「ええ?」
「頼む!きみがいると長谷部も俺に手は出せなくなるから助かるんだ」
え、ちょっとまって。たった今そう簡単に斬られはしないって言ってなかった?
「それならやらなければいいじゃない、それに私まだ死にたくない…」
鶴丸は刀剣男士だから万が一斬られたとしても手入れすればいいけど、私が斬られたら洒落にならない。それにイタズラを仕掛けて自分の刀剣に斬られました、なんて間抜けすぎる!
「やらないという選択肢はない!大丈夫だ、長谷部ならきみを間違えて斬るなんてことはしないはずだ」
「ほ、本当に!?もしもの時は鶴丸が守ってくれるの?」
「きみの事は俺が守り抜く!それにきみに何かあったらそれこそ俺が伽羅坊に折られるからな!言っておくが伽羅坊の方が長谷部より断然怖いぞ!」
「尚更私がいない方がよさそうな気がするけど……し、仕方ないなぁ、そんなに言うなら今回だけだよ?…あー!イタズラの件があるから御手杵付いてくるの断ったんでしょ!」
「ばれたか…」
鶴丸があんなに御手杵が同行するのを嫌がるの珍しいなって思ってたらそういう事だったのか!!
長谷部ごめんね、酷い主で。と思いながらも今回は鶴丸に恩義があるので何かしてあげたくて、一緒に仕掛けることに…
それにあんなすがるような目で見られたら断れないじゃない…
鶴丸はいつ仕掛ける?と何回も聞いてきて本当に楽しそうにしている。