刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第20章 通じ合う心
「は!?」
「え?」
「伽羅…」
3人は揃いも揃って目を見開いている。
何をそんなに驚くことがある…
「伽羅ちゃん…ぼ、僕は信じていたよ、ってそんなに睨まないでよっ」
「一晩中一緒にいたんだ…俺の神気が移ったとしてもおかしくはない。時間が経てば消えるだろう」
「移るっていっても伽羅ちゃん…同じ部屋で一晩一緒にいるだけじゃ、鶴さんが勘違いするほどの神気が主ちゃんに移るとは思えないよ?」
光忠の的を得た言葉に何も言えなくなり、昨晩の彼女の穏やかな寝顔が頭に浮かんだ。
「…」
「おおっと?伽羅…顔が赤いぜ」
「ああ!!鶴さん!さっき伽羅ちゃんが言ってた部屋の手違いってまさか!!部屋タイプまでダブルルームに変更したのかい!?」
「ははっ、その通りだ。驚いたか!」
「な、なんて事してるんだいっ」
「伽羅坊、主とずっとくっついて寝たのか、じゃなきゃあれほどの神気は移らないよな!主も生娘って事で移りやすいのもあるかとは思うが…そうかそうか、そういうことか!謎が解けたぜ」
「…」
「伽羅ちゃん!主ちゃんと恋仲になった、って事だよね!?ぼ、僕は嬉しいよ!」
光忠が目を輝かせ、口に両手を当てて歓喜に震え、座り込んでいる。