刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第20章 通じ合う心
現世から戻り彼女と玄関で別れた後、俺は自身の部屋に戻っていた。
「国永…部屋の手違いはお前の仕業だな?」
「おっ!察しがいいな、その通りだ!驚いただろう!?」
やはり…管狐が間違えるはずがない。
「だが、伽羅坊もやるじゃないか!主から伽羅坊の神気を強く感じた、…と言うことは、その…つまり、そういう事なんだろう?」
それを聞いて光忠が血相を変えて俺に詰め寄ってきた。
「なっ!なんだってぇ!!伽羅ちゃんっ本当なのかい?君達いつの間にそこまでの関係に!?色々すっ飛ばしすぎじゃないかい!?主ちゃんはそんな積極的な子じゃないし…。ま、まさか無理やり?いくらタガが外れたからって!!ぼ、僕はそんな子に育てた覚えはないよ!!」
「伽羅…う、うそだろ…見損なったぜ…」
光忠と貞が泣きそうな顔でこっちを見ている。どういうことだ…何の事か意味がわからん。
「光忠…お前に育てられた覚えはない。それに何か誤解してるんじゃないか」
「伽羅坊、お前さんが主を好いているのはわかってはいたが…無理やり体の契りを交わしたなんて驚きだぜ。そもそもそういう驚きは求めていないぞ!」
はぁーーーーーー
俺は思わず盛大な溜め息をついた。
「何の事かと思えば…、俺はお前らが想像しているような事はしていないっ!」