刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第20章 通じ合う心
「あんたが先に入ったらいい」
「私髪乾かしたり、いろいろ時間がかかるので…大倶利伽羅さんが先にどうぞっ」
「…そうか」
大倶利伽羅さんは着替えを手に取り、そのままシャワー室に入っていった。
途端に肩の力が抜けベッドに仰向けに倒れ込んだ。
暫くボーッとしていると、シャワー室からザァーッとシャワーの音。
大倶利伽羅さんがシャワーを浴びている音って思ったら妙にドキドキしてしまった。
なんだか旅行に来た恋人同士みたい…なんて一人で想像して大きなベッドにキャーキャーしながらゴロンゴロン転がって、ハッと我に返り…
二人でこのベッドで寝るんだ、という事実と共に「襲われるかも」とトイレで言われた言葉を思い出してしまい、勝手に想像して焦りと不安に襲われた。
そんな事大倶利伽羅さんに限ってあるわけないのに。私はなんて失礼な事を…そんな事を考えている内に
カチャ…
大倶利伽羅さんがシャワー室から出てきてホテルの浴衣に着替えていて。
ふわりとボディソープの良い香りがして、浴衣の襟元が結構開いてて肌が露出…
その姿に暫く私の思考がぶっ飛んでしまっていたけど、大倶利伽羅さんの髪が濡れてるのに気付いてしまった…
「大倶利伽羅さん、髪濡れてます。私乾かしましょうか?」
大倶利伽羅さんは、突然の私の言葉にキョトンとしている。