刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第19章 懇親会
途中で寄った女子トイレで用を足し、洗面所で手を洗っていると「あら?久しぶりね!」と聞いたことのある声がしたので振り向くと、そこには演練でお話しした女の審神者さんが立っていた。
「会えて嬉しい!疲れちゃったね、男の審神者とか、オヤジとかしつこくてさ!」
「久しぶりです!本当に疲れましたね…」
「あ、あれから進展はあったかな?」
その言葉から大倶利伽羅さんとのことだと容易にわかり「いえ、何も」と苦笑する。
「そっかぁ…」
「燭台切さんとはうまくいってますか」
「お陰様で、幸せすぎて怖いくらい」
「今日もご一緒ですか?」
「うん、そうなの」
彼女は相変わらずとても幸せそうで、こっちまで嬉しくなってしまう。
「あなたは大倶利伽羅と一緒よね?トイレの前で大倶利伽羅が立ってたからもしや、と思ったんだ」
「そうなんです。本当は光忠と来る予定だったんだけど、急遽用事が出来たとかで…大倶利伽羅さんが一緒に行ってくれることになって」
「え!それって…もしかしたら」
「え?」
「何でもないっ、じゃあ、今日泊まりだからチャンスね!!」
「そんな無理ですっ、同じ部屋ってだけで緊張しちゃうのに、何故か手違いでダブルだし…」
彼女はダブルと聞いてキャーキャー喜んでいる。