刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第18章 定例会義
カチャ
「はい、こちらフロントです。どういったご用件でしょうか」
「あ、あの、部屋タイプが間違っているんですけどっ」
「部屋タイプですか?申し訳ありません、只今確認致しますので本丸の本拠番号をお願いします」
「えっと備中国の×××××番です…」
「少々お待ちくださいませ」
電話口から保留の音楽が流れた。
チラリと大倶利伽羅さんを見ると、窓から景色を眺めている。
「お待たせ致しました。確認致しましたが、確かに事前にダブルルームでご予約を承っておりますが…」
「は!?え?何かの間違いでは?あ、じゃあ部屋の変更とか出来ます?」
「申し訳ありません、本日は満室となっておりまして変更は出来かねます」
「う………わ、わかりました」
ど、どうしよう…
いいいいいいいいいい一緒に寝るの?
おおおおおお大倶利伽羅さんと?
なんで?そもそもなんでダブルで予約されているの?こんのすけの差し金?だったら酷い。どうしてこんな事をするんだろう。帰ったら絶対絶対問い詰めてやるんだから…
そんなことを考えながらも、変な汗が次第に出てくる始末で。
放心状態の私を見て大倶利伽羅さんが察知したのか「…俺は構わない」と言ってきた。
「大倶利伽羅さん、ごめんなさいっ、こんのすけには伝えていたはずなんだけど、何でダブル?私も何でかわからないのっ」
「あんたが悪い訳じゃない、気にするな」
「でも…」