刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第18章 定例会義
左右両方寝てるならいっか、、と思って睡魔に負けてしまった私もコックリコックリしてしまっていたら…
コツン、とおでこを小突かれた。
ハッとして大倶利伽羅さんを見ると、口角が少し上がっている大倶利伽羅さん。
笑ってる?そう思ったら眠気がどっかに吹っ飛んだ。
「やっと終わった~!」
天井に向かってう~んと、腕を目一杯伸ばした。気持ちいい~!
「大倶利伽羅さんも、寝てましたよね?」
「寝ていない」
「嘘だぁ!堂々と目瞑ってました!」
「目は閉じていたが寝ていない」
「だ、騙された。両隣寝てるかと思って私も便乗したのに…」
「便乗するな」
「えへへ、疲れちゃいましたね」
「そうだな」
「後は懇親会までホテルで待機か。懇親会嫌だなぁ」
「行くのやめるか」
「そうしたいとこですけど、そういうわけにはいかないんですよね…」
「そうか…」
受付で預けた荷物を受け取り建物の外に出ると、そこには久しぶりの現世の景色が広がっていた。
その風景に息を呑む。
懐かしい…
光忠達と1年半前くらいにドライブした時以来だ。
両親に思いを馳せ、しばらく立ち止まっていると大倶利伽羅さんが大丈夫か?と聞いてきた。
あまり表情が変わらない人だけど、きっと心配している。
「すみません、なんか胸が一杯になっちゃって……もう大丈夫です!さ、行きましょうか」
安心させたくて笑顔を作った。
懇親会が行われる会場は宿泊するホテルで行われるので、目的地まで施設内を少し移動した。