刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第16章 演練にて
帰路の途中で、頑張ってって言われてもなぁ…と考えていると、
「何を頑張るんだ?」
「!!、ひゃ、な、何でもないです」
ビックリして横を見ると大倶利伽羅さんが不思議そうにこっちを見ていた。ひえ、私としたことが声に出てたみたいだ…
「な、何でもないの!」
「…?」
何となく墓穴を掘りそうなのでいそいそと大倶利伽羅さんから離れて、次郎ちゃんの隣に行った。すると次郎ちゃんが驚くことを口にした。
「あの審神者、燭台切とデキてる感じだったねぇ~」
「え?次郎ちゃんわかったの?」
「わかるよ、燭台切の神気に包まれてたからね。刀剣なら皆気付いてるはずさ」
神様同士だとそんなことまでわかるんだ。
神気に包まれてるって神様の加護みたいなものだろうか…恋仲の関係になると包まれるのだろうか…?
全然わからないけど、好きな人に包まれてるみたいなものなんだったら…
「羨ましい…」
「ええ?アンタも燭台切の神気に包まれたいってことかい!?」
「や、ちがうっ」
しまった、また口に出てしまっていた。今日の私は頭のネジが緩みまくりだっ!