刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第15章 大切な家族
一体誰が?と思い、近侍の前田くんと玄関に向かうと長谷部と大倶利伽羅さんと兼さんが来客に掴みかかっている。
「長谷部、大倶利伽羅さん、兼さん!何があったの?その方達は!?」
「主、こいつら政府の連中です。今になって主の親御さんの知らせを…」
「失せろ」
「お前らいい度胸してんなあ!どの面下げてここに来たんだ!」
「「申し訳ございません!」」
政府の方と思われるスーツを来た二人の男の人は、長谷部と大倶利伽羅さんにそれぞれ胸ぐらを掴まれながらずっと謝罪していた。
兼さんは抜刀していて、その切っ先を政府の人に向けている。
「長谷部、大倶利伽羅、もういいから離してあげて。和泉守は納刀しなさい!」
「しかし主!ええい!燭台切っ、離せ!」
「チッ!」
「くそっ!国広離しやがれっ」
光忠が長谷部を、鶴丸が大倶利伽羅さんを、堀川くんが兼さんをそれぞれ止めてくれて、そのまま客間に二人を案内した。
前田くんと、国広くんが後に続く。
部屋に通すと、二人は土下座してきた。
正直腹が立っていたけど、この人達を責めても何にもならない。この人達は、ただ命じられて来ただけなのだから…
「この度のあなたの御両親の突然の訃報、心からお悔やみを申し上げます。お知らせがあのような形になり、本当に申し訳ございませんでした。本日は、あなたの御両親の形見の品をお持ち致しました。どうぞお納め下さい」
「形見…」