刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第14章 それぞれの想い
次の日の朝、身支度を整えてからトイレに行くためにそっと自室を出た。
トイレに行きたいから連れてってなんて、近侍部屋で寝ている大倶利伽羅さんを起こしてまで言うのが恥ずかしいし、さすがに図々しいのでそれはできなかった。
足音をたてずに四つん這いになり、ばれませんように…と祈りながら執務室を出た。
なんとか廊下に出て、近侍部屋がもう少し遠くなってから立ち上がろうとそろりそろりと四つん這いで進んでいると…
目の前に誰かの足がみえて見上げたら、
そこには鶴丸がいた…
「おっと、朝からどうしたんだい?」
「あ、鶴丸…おはよう」
「ああ、おはようさん、きみは面白いことをしてるなあ」
「ちょっと行くところが…」
「伽羅坊はまだ就寝中ってとこか。だったらやっと俺の出番だな。喜んで連れていこうじゃないか」
「えっ!だ、大丈夫だから」
鶴丸にまで抱っこされるなんて恥ずかしい。いや、最近は少しずつ慣れてきたとはいえ、大倶利伽羅さんにされるのはもっと恥ずかしいんだけど…
「そう言わずに頼ってくれ」
そう言うと鶴丸は私をひょいっと抱き上げた。
ひぇぇ。こんな細いのに軽々と持ち上げる鶴丸に驚きを隠せない…
「ん?どうしたんだい?」
「鶴丸、細いのに力あるんだね…」