刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「…バレないように立ち回るの、本当に骨が折れたんだぜ」
低くぼやいたのは鶴丸。いつもの調子で笑ってるけどどこか疲れを滲ませている。
「短刀も打刀も、ほぼ総動員だったからな」
静かに付け足したのは兼さんだった。盃を持つ手はきちんとしていて言葉の端々に責任感が滲む。そのやり取りを聞いて思わず小さく息を漏らす。
――私の知らないところで、こんなにも多くの刀たちが動いてくれていたなんて。
「はっはっは。主にはなかなか壮大な芝居であったな」
柔らかく笑いながら声をかけてきたのは三日月さんだ。月を映したような瞳で盃を傾け、どこか愉しげに場を眺めている。
「まったく、裏切りだの秘密だの…物騒な話も酒があればなんとやら、だねぇ」
大きな盃を片手に朗らかに笑ったのは次郎ちゃんだった。ぐいっと一口飲み干し、周囲の盃に酒を注ぎ足して回っている。
「ほらほら、今日は労いの宴なんだから!飲まなきゃ損だよ!」
次郎ちゃんの声にあちこちから「そうだそうだ」と声が上がる。そんな中、隣に座る大倶利伽羅さんは少しだけ眉をひそめて口を開いた。
「…あんたら、よくそこまで口が回るな」
低く抑えた声。呆れとも感心ともつかない響きに、貞ちゃんがすかさず食いつく。