刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「…ありがとう」
そう返すと大倶利伽羅さんはふいっと顔を背ける。彼の耳の先がわずかに赤いのを周囲の刀剣たちが気付き、にやにやと視線を交わすのを感じながら――私は胸に残る確かな温もりをそっと噛みしめた。
広間の空気はいつの間にか緊張を失っていて、安堵と喜びが波紋のように広がっている。
「じゃあ、今日は……」
誰かが言いかけて言葉を止める代わりに、こんのすけが一歩前へ出た。
「では、正式に申し上げます。監査結果を受け、本丸運営は問題なしと判断されました。これにて一区切り、皆さん休日を満喫して下さい!」
「おおお!せっかくだ、景気づけに一杯やるか!」
「宴だな!」
そんな声があちこちから上がり始めた。こうして久方ぶりに心からの安堵を分かち合う夜を迎えることになった。
…
盃の音と笑い声が重なり合い、広間は久しぶりに賑やかな熱気に包まれている。
「いやぁ〜、ほんと大変だったよな!」
そう言って高く盃を掲げたのは獅子王だ。快活な声に引っ張られるように、あちこちから笑いが起こる。刀剣達の話題はシーちゃんの件で持ちきりだ。
「だよなぁ!特に情報隠すのがさ!」
隣で大きくうなずいたのは貞ちゃん。肩肘つかずいつもの調子だ。