刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
女はくすりと笑い襖の方を一瞥し、低く愉しむような声音で俺に言う。
「……ふふ、なら――見せてあげる。審神者がどう思うか」
次の瞬間、女は襖を開け放ったまま廊下へと出て行った。
――その先静寂を引き裂くように誰かが立ち尽くす気配。紛れもない…あいつだった。
襖の向こうで彼女が何を見て何を思ったのか、俺は理解してしまった。だが…裏切りのふりをしている今の俺には、追いかけることも呼び止めることも、弁明することさえ許されない。
あいつを救うためだと頭では分かっている。それでも、胸の奥が音を立てて軋む。この痛みごと背負うと決めたのは俺だ。
だが、守るためにはこの傷を抱えたまま進むしかなかった…――
…
…
あいつを傷つけてまで実行しているこの作戦が、果たして本当に意味を成すのか。相変わらず結果は見えず、その事実がただひたすら歯がゆい。
――俺は一体何をしている
本当にこれでいいのか…あいつはもう限界に近い。
精神的に疲れ切っているのは誰の目に見ても明らかだった。それなのに包丁の本体はいまだあの女の中から姿を現さない。
青江に告げられた作戦内容を、何度目か分からないくらい反芻する。その最中ふと、ある言葉が脳裏に引っかかった。