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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第49章 刀剣男士の苦悩と決断


静かな盃の音が響く。
広間に漂う笑い声の下、わずかに冷えた空気が流れた。出来れば本体の場所を聞き出したかった訳だが、これ以上この話題を引っ張るのも無理がある。

主を悲しませることは極力避けたかった刀剣達だったが、結局女から本体の場所は聞き出せない結果に終わった。


その報告を聞いた大倶利伽羅は、仕方なく次の作戦に踏み込んだのだった。


 …

 …


**********

大倶利伽羅side、


俺たちの連日の行動が、確実にあいつを蝕んでいる。夕餉の席に着く頃にはすでに瞼は重く、意識を手放す寸前の顔をしていた。その姿を見ないふりをし続けている己に、嫌悪が募る。

ここ最近…俺が作戦を実行してからだ。あいつは余計なことを考えまいとしているのか、ひたすら仕事に身を沈めている。

本来なら俺が傍で支え、休ませる役目を負うはずなのに…今の俺にはそれすら許されない。


せめてもの償いか。
光忠が、あいつの好物ばかりを並べた献立を用意している。出されたものは無理をしていると分かるほど丁寧に、残さず口に運ぶ。


体調は保っている――そう思いたいだけだ。これは身体ではなく、心の疲労だと分かっているからこそ胸の奥が軋む。


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