刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「そっか…それは充分あり得る話だね……でも主ちゃんには取り憑けないんでしょ?だったらあの子を器にしたところで何の意味があるのかな……」
燭台切の言葉に暫く鍛錬場が静寂に包まれる。皆どうしたら良いのか混乱しているようだった。
静まり返った鍛錬場の静寂を切り裂いたのは、大倶利伽羅の低い声だった。
「包丁を探すぞ。それが本体なんだろう」
「勿論それが最善だよ。だけどそう簡単なことじゃない。主の血を受けて気配を消しているからね……現に僕もずっと探してるけど見当たらないんだ」
「だったらどうする」
大倶利伽羅が青江を睨みつけると、青江がゆっくりと口を開いた。
「――状況を整理しようか」
その声はいつものように柔らかいが、底に張り詰めたものがあった。
「包丁に取り憑かれたあの子は、大倶利伽羅への気持ちを利用されているんだ。大倶利伽羅への想いを増幅させて、主を嫉妬と不安で揺さぶろうとしているんだよ」
「……だからあの子、伽羅ちゃんに」
「やけに伽羅坊に絡むと思ったら、そういうことだったのか」
小さなざわめきが走る。
燭台切と鶴丸、太鼓鐘はお互いに顔を見合わせ、納得したように頷いた。その様子を他の刀剣達も真剣な表情で見つめていた。