刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
「…おい」
そんな中大倶利伽羅さんの声が聴こえた気がした。
「おい…見えてるぞ」
「……っ、え?」
涙目で下を見下ろすと大倶利伽羅さんがこちらを見上げていた。見えてるって、ま、まさか…
「やっ!!!」
下着の事だと分かり、恥ずかしい思いと、そこに大倶利伽羅さんがいる事に焦り慌てて脚立から下りようとしたら、涙で視界が悪いのも相まって足を滑らせた。次の瞬間金属の段がわずかに傾く。
「……ッ!」
「ッ、あぶなっ!!」
声を上げる間もなく、脚立の縁を挟むようにして尻もちをつき、鈍い衝撃が股間を直撃する。
息が詰まった。
痛みが腹の底からせり上がり、目の奥がチカチカと白く光る。声にならない呻きが漏れ、思わず脚立を掴んだままうずくまる。
「大丈夫かっ!」
見られた。よりにもよって、こんな時にこんな情けない姿を。
熱いものが一気に頬に広がり、痛みよりも恥ずかしさで心臓が跳ねる。
何か言おうとしても今までの事で気まずく、喉がつまって言葉が出ない。それに、大倶利伽羅さんを見るとシーちゃんとの事を嫌でも思い出してしまう。
「い、い、痛…、ぁあ……」