刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第49章 刀剣男士の苦悩と決断
絶望的ともいえる場面で意識が浮上すると、そこは見慣れた執務室だった。
……ユ、メか…――
どうやら夕餉後に気晴らしで進めていた書類整理中に眠りこけてしまったらしい。机に突っ伏していた上半身を起こすと、ファサッと足元に毛布が滑り落ちてきた。
誰かが毛布をかけてくれたんだ…
皆今までと変わりなく優しさをくれるのに、シーちゃんの事となると素っ気ない態度になる。それが余計に堪える。
俺の所有者変更をしてくれないか――
ただの夢なのにまるで胸の中に石を投げつけられたような重さがある。シーちゃんは審神者でもないし、霊力だってないようなものだ。だから大倶利伽羅さんが彼女の刀になるなんて、そんな事は有り得ない。それなのに、夢の中の大倶利伽羅さんの表情と言葉がやけに生々しかった…
悲しい、悔しい、辛い…そんな知っている言葉では言い尽くせないような、酷く淀んだ感情が体中を侵食していく……――
…
…
今日は休日だ。
いつもなら大倶利伽羅さんと一緒にまったりしたり、短刀ちゃん達と遊んだり…でも今は大倶利伽羅さんともシーちゃんとも、誰とも会いたくない。
部屋から出たくない…