刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第48章 忍び寄る魔の手
どこにいるのかさっぱり見当がつかない中あてもなく探していると、小虎のブラッシングをしている五虎ちゃんがいた。
「五虎ちゃん、シーちゃん見掛けなかった?」
「シーさん、ですか?さっき万屋に行くと言って出て行かれたみたいですけど…あ、も、もしかしてあるじさま…おつかいを言い忘れちゃいました?なら僕が、」
「ううん、そうじゃないの。そっか…出掛けちゃったんだ。五虎ちゃんありがと」
今にも僕が代わりに買いに行きます、と言ってくれそうな雰囲気の、優しい五虎ちゃんにお礼を言って彼女の帰りを待つことにした。
だけどその日は夕餉ギリギリに帰ってきて夕餉後すぐ彼女は就寝についてしまい、結局話が出来なかった。…というか足が痛いという設定はどうなったの…!?もう必要なくなったの?
モヤモヤしながらも次の日も話が出来そうなタイミングを探すけど、土だらけになりながらもせっせと内番の手伝いをしていたり、ご飯の準備を手伝っていたりなかなかタイミングが掴めない。
それに…一生懸命手伝っている彼女の姿を目の当たりにすると、やはり彼女も居候ということに少なからず気を使っているんだと感じて、また以前と変わらない彼女の一生懸命な姿にホッとしてしまっている自分がいた。