刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第48章 忍び寄る魔の手
「あ…っ、ごめんね!わかった…こっちの事は気にせずゆっくり休んでっ」
襖を閉める時に見える視界が徐々に狭まっていく中で、シーちゃんがあからさまに不快そうに溜め息を吐き、布団の上に寝転がる様子が見えた。
更に驚く事に移動の際、右足にも普通に体重をかけて歩いていたのは見間違いではない。彼女の先ほどのしおらしい態度とは一変した様子に、困惑していた気持ちが一気にざわめく。
……足が痛むんじゃなかったの…どうして嘘なんか…?
滞在延期が申し訳なくて、どうしても足が痛いという理由にしたい、とか…?お別れ会もして、皆に近々出ていくこと伝えてしまっているから、今更やっぱりナシで!とは言い難くて、何でもいいから理由をつけたかった?
だとしても…大倶利伽羅さんに抱っこされている時の笑みといい、あの態度の変わりようといい、シーちゃんが分からなくなってきた。今まで私が見てきた彼女は偽りだったの?
――それとも…私、、、そもそもが嫌われていたとか!?
閉ざされた近侍部屋の前で立ち竦んでいると、突然白煙が吹き出し、それに紛れるようにしてこんのすけが姿を表した。
「審神者様…」
「わぁっ!…っってこんのすけ!急に吃驚するじゃない!」