刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第48章 忍び寄る魔の手
今日の部隊編成の最終確認しなきゃ、と急ぎ日向くんと執務室に向かうべく広間を出ると、ちょうど広間に来たところの青江とかち合った。
「主、少し話があるんだけど今いいかい?」
「出陣の確認があるから…少しなら大丈夫だけど、何かあった?」
「ちょっと気になることがあってね…日向、少し主を借りるけどいいかい?」
「うんいいよ。僕がしっかり部隊確認しておくから!主は急がなくて大丈夫だからね」
そう言いながら軽くウインクした日向くん。機転を利かせてくれた彼にお礼を言って、話しって?と言いながら青江の顔を見ると、さっきとは打って変わって真剣な表情をしている。
「実は…昨晩良くない気を感じたんだけど、特に変わったことはなかったかい?」
「え?良くない気?……それって、まさか遡行軍の…?」
最近万屋街で遡行軍の襲撃があったばかり。厳重に守られているとはいえ、この本丸の座標が敵に知られないという保証はない。少し慌てる私に青江は宥めるように口を開いた。
「いや、遡行軍ではないんだ」
「違うの…?じゃあ…」
「僕も何かは分からないんだけど、一瞬おぞましい気を感じたのは確かなんだよね」
「おぞましい…?」