刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第48章 忍び寄る魔の手
「ん、………ンっ、……ふっ」
重石のように圧し掛かる大倶利伽羅さんの体温が服越しに伝わってきて、お酒のせいかぞくぞくと震えて体に簡単に火がついていくのがわかる。
あ、これ……ダメ…
絡み合う大倶利伽羅さんの熱い舌が気持ちよくて、理性が溶かされていく…でもこのまま流されるわけにはいかない。服の裾から入り込んでくる彼の手を止め、僅かながらも抵抗を示すと大倶利伽羅さんの動きが止まって、隙間なくくっついていた唇が離れた。
「伽羅ちゃ…今日は、ダメ…」
流石に近侍部屋にいつシーちゃんが戻るかわからないのに出来ない。私がシーちゃんの立場だったら、部屋に戻って寝ようとした時に審神者部屋から喘ぎ声が聞こえようものなら、かなりのドン引き案件だ。
暫くジッと私を見下ろしていた大倶利伽羅さんは、今度はその大きな手で私の頬を包んで、啄むような甘ったるい口付けを落とす。
「ん、伽羅ちゃん…ダメだったら…」
「…あんたが煽ったくせに」
「ごめん…ごめんね…でも、今は出来ないけどシーちゃんが…その、いなくなったら…その時に沢山、……伽羅ちゃんの気が済むまで……だ、抱いて欲し…」