刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第14章 それぞれの想い
大倶利伽羅さんと薬研くんが呆れ顔で私を見た。そんな目で見ないで…そんな変なこと言ったかな?言ってないよね??というか私そんなに危なっかしいのかな?
「だって、移動するときって朝起きてお手洗いに行って、ご飯、出陣や遠征のお見送りとお出迎え、他にも色々ある訳で、その度に大倶利伽羅さんに抱っこしてもらうの?そんな訳にいかないよ。どんなけ迷惑かけると思って…」
「安心しろ、迷惑とは思わない」
「旦那もこう言ってるんだ、俺っちもそれがいいと思うぜ。こんな時くらい甘えればいい」
「じゃあ、せめてお手洗いは勘弁してもらえませんか…?それに頼りすぎるのもどうかと思うので、遠い場所に移動する時だけお願いするというのは…」
何を言っても承諾してくれなさそうな雰囲気に、せめてと思い口にする。
ギャァァァ!
俺の刃は防げないっ!!
すると遠くの方から鶴丸の叫び声と長谷部の声。
「どうやら、鶴の旦那が捕まったようだな」
「そ、そのようだね…」
「国永が悪い」
鶴丸大丈夫かな?と言うと、薬研くんは呆れたように、お人好しにも程があるぜ、大将!と言った。
大倶利伽羅さんは溜め息をついている。