刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~
第14章 それぞれの想い
すると突然、大倶利伽羅さんが近侍の俺が面倒見る、と言い出した。
え?面倒見る…とは一体どういう意味だろうか?と、私の頭の中は疑問符だらけになる。
「あの、ええと…??」
「あんたが移動するときは俺が抱く」
だだだ抱くって、響きが厭らしいです。そういう意味じゃないってわかってはいるけどっ!
というか、それってどこか行くときは大倶利伽羅さんが私をその都度抱っこするってこと?彼は自分で何を言っているのか分かっているんだろうか…
え?ちょっと待って、ということはトイレもですか?
それは、恥ずかしすぎる…!
「そうだな、俺っちからも頼むぜ。放っておくと大将は無理しそうだからな。しっかり監視してくれよ旦那!」
「わかった」
頭で色んなことを想像したり、考えている内に二人の会話は良からぬ方へと進んでいく。
「ちょっとまって!移動ならケンケンして歩くから大丈夫大丈夫!それか松葉杖があれば!ねっ?簡単簡単!だから監視はいらないよ?」
「本気で言っているのか?あんたのことだ、松葉杖でも危なっかしい」
「そうだぜ大将。松葉杖でこけてみろ、大変なことになるぜ。ここは大人しく大倶利伽羅の旦那に頼ってくれ」