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刀剣乱舞/Manus in manu~手に手をとって~

第14章 それぞれの想い


本当はさっき引っ張られた時に、右足に痛みが走ったんだけど、あまりにも心配している感じなので言い出せなかった。


「見せてみろ」

「え?」


彼は私の後ろに行き、背中を軽くさすった後どこら辺だ?ここか?と聞いてきた。
そこではなくてもう少し下です、と答えると局部を押されて痛みが走り、思わず肩が跳ねた。


「ここか…少しめくるぞ」

「え…っ!?」


そう言うと大倶利伽羅さんは、私の服を上にたくしあげた。
途端に背中が晒されて、外気の少し冷たい空気が肌を撫でる。

は、恥ずかしいです…

怪我してないか見てるだけだと十分理解しているのだけど、普段慣れ合わない大倶利伽羅さんに見られていると思うと、何故か余計に恥ずかしい。

恥ずかしさの余り俯いて目を瞑っていると、彼の手が背中に触れた。革手袋越しだけど温かい。


「青くなってる。それにここ血が滲んでる、痛むか?」

「少しだけ、痛いです…」


大倶利伽羅さんは、そっと私の服を元通りに直した後、突如私を抱き上げた。


「!?」


急に体が揺れて、咄嗟に大倶利伽羅さんの首にしがみつく。
それを気にすることなく歩き出す大倶利伽羅さん。そしてお姫様抱っこをされているという状況に慌てる私。


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